ハスラーズ・ダイアリー
妖怪が蠢(うごめ)いている
私の無意識を欺き、そして、せせら笑う
顔を出したかとおもえば、何もせずに消え
存在に気付いていても、眺めることしか出来ない
「ハスラーだ!」
ヤツが顔を出した時、こう叫ぶことにした。
命名 : 2006年2月3日(金)
あの日 持ち帰った 父のアーカイブ に、目を通し始めて 3週間。
私には理解し難しい球の世界が、心の世界が書き綴られている。
これを話題に出来なければ、彼 との会話はおぼつかない。
ヤツがそれを 「恋の打算」 と言うのなら、私はどこまでも喰らいつきたい。
ハスラー 0 (zero) ・ 無限と唯一
球の話が展開されて入るものの、心の奥に引きずり込まれた気分。
あの日 の帰り、車の中、父との会話を思い出す。
プレーヤー同士だから技術は教えない?
心の師弟関係とは?
そして湧き上がった、そんな疑問がよみがえる。
できるかしら彼と、こんな話?
唯一参考になったのは、定義試行遊戯の文末に書いてあった、20世紀末まで父が公開していたらしい 『 LIW project 』 なるサイトのコンセプト。
これから 彼 にインタビューしながら、ディレクションしてゆく HP の。
『 LIW project 』 が公開されていたのは、私が小学生の頃。
球の世界を異なる分野から、独自の視点で好きなように展開してもらい、球という限られた世界の、あらゆる可能性を導き出そうと、投稿型のブレインストーミングを試みている。
さらに、いくつかの分野をまとめて人格に見立て、そのプロジェクトの進化に沿って、成長するキャラクターイメージまで。
PC とインターネットがまだ一般に浸透しきっていなかった当時、テレビさえ観る時間を惜しんで撞くような、球の世界に取り付かれた人のみを対象にしたのが、プロジェクト沈没の原因らしい。
ブログ全盛の今ならどうなんだろう?
父の性格からして、このプロジェクトのことはもう覚えていない・・・たぶん?
SPRout でプロデュースする、彼の HP で展開したら、仮に気付いても喜んでくれるはず。
思わぬところにアイディアが転がっていた。
愛しのジェラシー は刺さる。
波長が合うのに反発し合い、合わないのに親しげにする ・・・とか。
人間関係という 『打算』 の中で ・・・とか。
頂点に立った彼も、まるごと全てを飲み込んできたの?
解らないなりに想像し、考えさせられてしまう。
あらゆる熟練者に感じる注意深いスキの無さ、鋭い洞察眼。
凍りついたような心に見える一瞬。
それ故に卓越した熟練者で在れるのだろうか?
人間的にも 『出来る人!』 と評されることだろうか?
でもそれは、『人間的』 とは相反するのでは?
まわりで何が起きても、ノホホンとしている人は、『頼りにならない』 とか 『苦労を知らない』 とか、馬鹿にされるように笑われる。
でも、それほど 『人間的』 な人格がある?
人は本来、嫌なことは嫌、辛いことや苦しいことはしたくない筈なのに、一人前とか大人とかいう看板を掲げるために、私はこれまでどれほど心に背く行為を、自ら為してきたことだろう?
とは言え、私の欲望は、両方を欲しがっている。
誰かのために生きる・・・。
そんな言葉が浮かび上がり、
そしてあの、
妖怪たちに囲まれる・・・。